こんにちは、たまおです。
プチ毒親や適応障害から離れて保護猫ストーリーを語っています。
猫それぞれに山あり谷ありの人生を送ってきているのだろう、ということを残しておきたいからです。
前回はジジちゃんのボンネット登場からのお別れまでのストーリーを書きました。


今回は初めて猫を多頭飼育することとなった、ジジの後輩である3代目の猫についてです。
この子もいったいどんな猫人生を歩んできたのだろう、と想像すると胸が痛くなります。
何せ元飼い猫。
なぜ首輪をつけてうちにやってきた?
この子は現在もまだまだ元気な猫ちゃんです。かなりビッグなデブ猫になってしまい(7kg超…8kg近いかも)、食事に気を付けています。ロイヤルカナンのダイエットフードも試しましたが、結果はよくわかりません……。高いから続けにくいってのが本音です。
首輪をつけた迷子の猫ちゃん
- 発見時期:2018年6月初旬
- 場所:職場のゴミ捨て場、飼犬のそば
- 発見時の第一声「変な色の猫がいる!」
何回か遠目に見かけることがありましたが、警戒心が強いのか全然近づけませんでした。
ただ犬のご飯を食べてたり、犬にあげたお肉を犬の目の前から盗み去って行ったりしてたので、かなりお腹が減ってたんでしょう。猫にとったら、この大きさの犬からご飯を盗むなんて恐怖でしょう。
実は犬の方も猫が好きで、目の前で猫にご飯を食べられても平気だったんですが……後に住み着く別の野良猫(現うちの飼い猫)と仲良しになるぐらいのワンちゃんでした。

首輪をつけた写真が残っていませんが、実は首輪をつけていたんです。
青色で、犬と骨の柄の首輪。
猫の首輪って、どこかに引っ掛けても簡単に留め具が外れるようになっているんです。じゃなきゃどこかに首輪をひっかけて宙づりになって死んでしまうので。
おかげで家の中ですら、首輪をつけてもすぐになくすんですけど……。
この子はそんなのではなく、人間の手でないと外せない留め具。しかも犬の柄。どう考えても小型犬用の首輪なんです。うちにもチワワがいますから小型犬用の首輪だとわかります。
猫なのに小型犬用の首輪。
未去勢。
飼い猫なのになぜ去勢をしていないんだ?
飼い猫でも家の中で首輪が引っかかる危険性はあるのに、何故?
ていうかどこから来たの?
なぜ家に帰らないの?
このやつれ具合、結構野良生活を送ってきてるのでは?
どういうこと?
保護する目的で餌付け開始
放っておけず、かといってご飯だけを与えるわけにはいかない。この時、まだ保護猫という知識は全くありませんでした。
ただ無暗に餌をあげれば繁殖してかわいそうな子猫が増える、ということだけは知っていました。
当時の私と母は
ひとまず餌付けをして慣れさせて、触れるようになったら捕まえて病院へ連れて行こう。
と気長に考えていました。毎日来る猫や住みついている猫ならば、それでもいいのかもしれませんが、やはり不確定要素が多すぎます。それにその間に子供を作るかもしれないし、「ただ餌付けをしているだけの迷惑行為」と言われたらごもっとも……。
なので今の私ならば、ひとまず「猫 保護団体」で調べなさい! と当時の私に言いたい。
地元に野良猫・保護猫のNPO団体があるからまずはそこに相談しなさい。
うちみたいな田舎の市内でも二つはある。
なんなら隣の市の団体であっても守備範囲内だったりする。
現地に見に来てくれてどうやって捕まえるかを伝授してもらい、実際に野良猫のプロであるその人たちがいろいろやってくれるから。
野良猫相手に心配なこと、不安なことも全部相談したらいいよ。
当時の私へのそんなメッセージが届くはずもなく……せっせと餌付けをしていました。
餌付けと言っても猫はなかなか近づいてくれません。「餌をあげるよ~私は怖くないよ~」というアピールをしないと「ここに来れば餌がある」というだけの認識になります。
なので猫がこちらの様子を窺っているときに餌をもってアピール。
日を追うごとに、近づいても逃げなくなり……
触れるようにならなきゃ意味がない、と思って餌皿を手渡ししようとして……
何度も手をひっかかれ、傷を作り、シャー!と威嚇され……
残念ね! 私はそんなものじゃ引かないわよ。
あなたが猫パンチしてもひっかいても威嚇しても怖くないんだから。
ほーらご飯よ~(手に増える傷)
ようやくここまで近づけるようになりました。



お腹の表面がボロボロになってこちらに見せつけていた
そして運命の日――
私が家族と出かけようとしていた時、この子が家のそばでお腹を見せて転がっていたんです。
珍しいなと思ってよく見たら、お腹がボロボロ!
と言ってもグロテスクな状態なのではなくて、なんかハゲてる……皮膚炎なのか怪我なのかよくわからないけど、表面がボロボロなんです。
私と母は放置していけない性分なので、すぐにバスタオルで捕獲してキャリーケースへ入れました。もちろん私の担当です。なぜか。威嚇されるだけで竦む母と違って、恐怖心がないだけに躊躇いがないというか……。
姉とその子もいましたが、そっちのけです。当然。猫、それも怪我をしたり弱ったりしている猫が優先です。

その日のうちに病院と警察へ、警察から保健所へも連絡
まず動物病院
そのまま病院へ。お腹を見てもらいました。
どうやらよっぽど痒くて、自分でお腹を掻いたんでしょう。
ということで皮膚病とか、そういう深刻なのではありませんでした。この時は確か注射をしてもらって帰りました。エイズと白血病の検査も。無事に陰性。よかった。
次に警察
首輪をしていたので誰か探しているかもしれない。
それに他人の迷い猫を勝手に飼っていたら後でトラブルになった、という話も聞きます。
それを防ぐためにも、警察へちゃんと手続きに行きました。落とし物扱い。
あの、猫を拾いまして……
え?(ちょっと迷惑そう)
あ、うちで飼うつもりなんですけど。首輪が付いてたので一応届け出したほうがいいのかと思いまして。
(安心した様子)
それならこの手続きをして……。
保健所にもこちらから連絡しておきますね。
それは警察だって、「落とし物(猫)拾ったんで預かってください」なんて言われたくないですよね。警察は規定日数が経てば保健所へ、そこでも日数が過ぎれば殺処分です。
保健所へ警察から連絡してくださるのは有り難かったです。もし猫を大切にしている飼い主だったら、猫がいなくなったら警察と保健所に届け出してるはずです。
警察官ついでに、保護犬の話になるんですが……。
交番に預けられた犬を、保健所(殺処分)に連れていきたくなくて自宅で飼うことにしたという警察官もいらっしゃるようです。直接の知人じゃありませんが。
その方はその経緯で二匹を自宅で飼っていたそうです。猫ちゃんも何匹か飼っていたとか。ご家族の中でも特に犬好きらしく、飼っていたワンちゃんが亡くなった後も同様の経緯で交番から連れ帰ったと聞きました。
やっぱりそういう性分の人っているんですよね。
実はうちの職場の別事業所でも、雨の降る年末、柵にリードが結び付けられた放置犬が発見されました。最終的に保健所で殺処分……という事情を知らない従業員がすぐに警察へ保護を依頼したのです。
警察で預かった以上は最終的に保健所行き……連絡した従業員はそういう事情を知らずに何とかしてくれるだろうという親切心のつもりだったんです。
職場内で誰か飼えないかと、いつも話題の中心になった結果、なんと、保護している交番の警官が連れ帰ってくれることに!
伝え聞いたところによると、その警察官は最近同じ犬種を亡くしたばかりだったらしく、誰も引き取り手がいなかったら貰おうと最初から考えていたんですって。
発見した職場の従業員が皆口を揃えて「すっごく可愛くて賢い!」と言っていたワンちゃん。素敵な方に巡り合えてよかったです。
やっと自宅で保護へ
病院と警察が住んでから帰宅。
その時は猫用のケージもなかったので、とりあえず過去に犬用に買ったものの未使用だったケージを使い、その中に入ってもらうことに。


トイレで寝るなんて……と思ってましたが、これまで保護した猫ちゃんの中にも、トイレで寝る猫っていました。使用後のトイレでは寝なかったので一時的なものでした。
そしてこの子をケージの後はどこで過ごすか? 狭いケージに入れっぱなしにはいきません。
都合よく職場には未使用の部屋(元事務所)があります。窓に鍵かけてドアの開け閉めに気を付ければケージから出しても問題はないんです。
ということで開放。


次回予告
次回、名無しの猫ちゃんじゃ困るので命名して、ついに自宅へ迎え入れることに。