こんにちは、たまおです。プチ毒親育ち・プチ機能不全家族育ちのアダルトチルドレンです。生きづらさを抱えて適応障害と診断され休職中です。最近では本を読んでいます。
愛着障害や強みを伸ばす書籍です。愛着の方はまたいずれ書きたいと思います。一方の強みに関する本は、強みを伸ばすということについて書いてはいますが、結局は安定型愛着スタイルが持っている人の特徴と一緒です。結局は愛着かあ……というちょっと絶望的な気持ちになりながら勉強しています。
と同時に、書いてあることがあまりに現実離れしている気持ちになります。独身で、子どもと接していない私がそのように感じるんです。その理由は明白でした。
今回注目した本はこちらです。
「強みを伸ばす」「強みを育てる」「ストレングススイッチ」は夢の世界過ぎて苦しい
見出しのように感じる理由とは、自分がそうじゃなかったからです。
私のように親子関係に問題があったり、メンタルが不調だったり、生きづらさを抱えている人にとって「強み」を探すことって難しいですよね。そもそも、その言葉自体が嫌いでした。なんだか都合がいいような言葉に聞こえていました。「夢」や「希望」と同じくただ「きれいなだけ」の言葉。
そんな私も今では「強み」といわれるものが、下記の動画から「ああ、他人から褒められた所かあ」と学びました。一生懸命褒められた記憶を思い出して書き出しました。
強みを見つけるポイント、ストレングススイッチのポイントは書いてあるけど
強みと言っても色々あります。性格だったりスキルだったり。強みの3要素とはこのようなこととされてます。
- 得意なこと
- 熱意(楽しんで行う)
- 頻度が高い(積極的に行う)
そしてこれらの強みを探すためのエクササイズが書かれています。一部を紹介します。
- 子どもの性格、能力、才能、スキルの強みをすぐに見つけられる。
- 子どもが好きなことを知っている。
- 子どもの強みがよくわからない。
- 子供が得意なことを知っている。
- 強みを発揮する機会を与えている。
- 子どもを励ましている。
- 強みを発揮する方法を積極的に教えている。
- 子供が楽しめる活動を応援する。
- 熱中できることを励ましている。
などなど……本にはもっと具体的に書いてますが、端的に抜き出しました。
このような視点に基づいて、「親が子どもの強みに気づいて、応援し、励まし、機会を与え、子どもの強みを伝え、困難の時には強みを生かす方法を教える」という旨が長々と書いています。正直な感想は……
はいはい、ご立派ご立派。で、実現できてる親ってどれだけいるの?
家族を題材にしたアニメやドラマや歌を「非現実的」「絵空事」「夢の国の話」「作り話」「理想の話」としかとらえられない、私のようなプチ毒親育ちには、実感がわかないどころか嫌悪感を抱く部分もあります。書籍の批評ではなく、私の過去の嫌な気持ちが想起されているだけなんですが。
もしかして普通の親って子どもの強みを伸ばすものなんですか?
理由1:毒親に強みを潰されてきたから
親が子どもの強みを見逃す理由として、人間の「4つの思考プロセス」が原因の一つとしていました。
- 選択的注意
- ネガティブバイアス
- 投影
- 二元思考
本で紹介されていた選択的注意は、「子どもが自転車を片付けないことにだけ意識を向けていたこと……自転車は片づけてないけど他のものは片付いていたのに」と例があります。
ネガティブバイアスは、マイナス面に気づきやすい特徴で意識せずに働くものとされています。「人間は粗探しをするのが得意」と言われています。それにも人間の進化の中で必要な機能だったとされています。にしても毒親はその機能が過剰すぎます。
投影は、毒親育ちにはなじみ深いかもしれませんね。「自分の良い自己像を守るために、自分の悪いところを相手に見出してものすごく攻撃する」ことです。書きながらいろいろと頭をよぎります。親が私を責める言葉ってそのまま親に当てはまる言葉なんですが、本人は気づいてないんでしょうか。
二元思考も、あるあるです。「嫌なら出ていけ」「文句があるなら自分でやれ」の他に、決めつけることもここに含まれています「お前はどうせ〇〇なやつだ」「あんたはただの怠け者」「あんたの頭がおかしいだけ」などなど……。
こんなことされたら強みを見つけて育てるどころの問題じゃありません。強みを見逃す「4つの思考プロセス」を積極的に行われてきて、見逃すどころか、叩き潰されてきたようなものです。
理由2:毒親に人格否定されてきたから
本の中では、強みを育てるためには、子どもに強みを伝えること、親自身が強みを知ること、子どもの強みを当然のこととして見逃さないなどあります。
はい、ここで毒親育ちあるある!
- 誰かが子どもを誉めたら親が即座に否定する。
- 子どもが褒められて嬉しそうだったら、なぜか怒られる、嫌味を言われる。
私の場合、こんなことがありました。休職の入るちょっと前のことです。
強みって褒められたことなんだって。私はこういうことを褒められたから、それが強みだと思う。
その程度で強みと言わない。そんなの誰でもできて当たり前。
と、非常に不機嫌な態度で言われました。
自称「毒親のチェックリストに当てはまらなかった」という親が、そんな態度をとるかよ。
と心の中でキレながらも
ああ、この人間に話したこと自体が間違いだった。
子どもを「人格異常」「異常者だ」と面と向かって発言し、長文ラインで何度も言ってくるような人間に通じる話じゃなかった。
と私の考えの甘さを認識しました。
プチ毒母の中で私は「強みなどない、ただ仕事も何もしたくない、家で寝ていたいだけの怠け者で、人格異常者」でしかないようです。腐ってますね。
理由3:毒親にあらゆる悪意を刷り込まれてきたから
強みを育まれた子どもは、素晴らしい世界で生きています。
- 対人関係、仕事への適応能力が高い。
- 信頼関係を築きやすい。
- ストレスへの対処能力が高い。
- 困難に直面したら周りに助けを求められる。
- 喜びが動機で行動し他者を喜ばせる幸せ発信源になる。
- 批判されても「他者の意見」とみるので自分が揺らぐことはない。
- 世間は明るくて楽しい世界なんだと思う。
これは安定型の愛着スタイルの人にも共通する特徴です。強み強みというけれど、結局のところ愛着が基本なんですね。本でも、「愛着は人格形成の土台で乳幼児期に形成され人生に影響する」とまではっきり言われてますから。「乳幼児期のことがずっとかあ……」と遠い目をしてませんか? 私はしました。
さて、プチ毒親育ちである私はどうか?
- 自分に関係ない仕事の愚痴を聞かされ続けた。
- 両親や家族の不和を見てきた。
- 母親から祖父母や父親や姉の悪口を聞かされ続けた。
- 母親の苦労話を聞かされ続けた。
- 私が不満を訴えた時も、「いかに自分が不幸で辛かったか」を長々と語りだした。
- 他人は信じられない。
- お金しか信用できない。
- 周りを頼れない。
- 自分しかいない。
- 自分がやらないと後々面倒なことになる。
- 常に周りの様子を観察し続けている=過緊張状態にあるのでストレスを受け続けて抑圧されエネルギーが奪われ続けてる。
しんどいにきまってる!
「強み探しの本」は「良薬は口に苦し」?「地獄めぐり」?
どのような子育てをすればよいか=どのような子育てが駄目か。
このような子育てをすればいい=私はそうじゃなかった。
と、自分のこれまでの嫌な記憶をまざまざと突き付けられた気分です。良いことが書かれているはずなのに、苦しい。自分のことを振り返って苦しい。そこで、見出しにあるような言葉が浮かんだわけです。地獄めぐりとは、精神科医の益田先生の言葉です。精神療法やカウンセリングに関する動画で何度か言葉にされていたはずですが、該当動画がわからなかったのでとりあえず再生リストを載せます。
強み探しの本には、数々の素晴らしい言葉が並んでいます。子どもの強みの見つけ方、子どもを励ますこと、親が強みに基づいた子育てを実践すること。
そこに登場する親たちも素晴らしいです。
- 親が常に子どもの心の声に耳を傾けている。
- 親が教育や心理学に熱心である。
- 親が考え方を変えることが出来る。
- 親が子どもの意見を聞き入れる。
- 親が子どもの興味関心や熱意をサポートしている。
- 子供に共感し、寄り添い、受容ししている。
- 子どもが困難な時は一緒に考え、適切なアドバイスを与え、子どもがポジティブになる。
理想的な母親ですね。なお私も理想的な母親について考えてみたことがあります。

そうした文章を読むとどうしても「うちはそうじゃなかった」「うちの親はあの時こうだった」「私はあの時こんな風にされなかった」「私はあの時嫌だった、辛かったのに」と自分のことを重ね合わせて読んでいることに気づきました。
強みを探すこともいいけどもっと単純にとらえてほしい
強みを見つけるスイッチ? 強みを伸ばす方法? 強みを探す方法?
それが出来たら早いけど現実問題どうですか? そんな小手先のテクニックや高尚なお話は結構!
子供を傷つけなければそれでいいんです!!
我が子のためを思って……子どものためを思って……子供が将来幸せになるように……。
それなのに毒親って呼ばれるなんてひどすぎる。
子どものために、自分の人生を捧げてやってることなのに。
といいながら実際のところは、親自身の心配が根底にあって、親が安心したいから子供に押し付けてるだけでしょうが!
親が子どもの心にナイフを突き立てなければそれでいいんですよ。ナイフを突き立てながら栄養剤を注入しようとしたって無駄ですよ。
子供が苦手な理由にも通じる
このモヤモヤする気持ち、おそらく投影がおきているのかな? と思っているんですが、投影をちゃんと理解してませんので違うかもしれません。
でもそうだとしたら、子育てや子どもをすこしゃかに育もうとする本に嫌気さがさす気持ちって、私が子どもを嫌う理由と一緒なんです。この動画を見て、ものすっごく当てはまっていて衝撃を受けました。
まとめ:もう仕方ない
そっかあ、結局私の問題かあ。
とそこに立ち返ってきました。アダルトチルドレンは癒せるものなので、カウンセリングに通いつつ、本を読みつつ、頑張ります。